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「ルーツ」を辿る旅 ~自らのアイデンティティーを求めて~

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Illustration:語りβアロチン

 
          

 

みなさんは、自分の ルーツ とは何だろうと考えたことはあるだろうか。

「ルーツを辿る」と耳にするが、そもそも「ルーツ」とは何か、さかのぼってみたい。

辞書を引くと【roots】物事の根源、起源、祖先、始祖。とある。

 

私は6歳の頃に他府県から沖縄に移住したため「私のルーツとは?」「アイデンティティーとは?」と考えることが多かったのだが、数年前、ちょっとしたことをきっかけに少しずつ辿り始めた。

 
 
        

『名字ランキング』という、電話帳のデータベースによるランキングサイトがある。
10人未満は「10人」と、四捨五入で記されていたので確かな数字は分からないが、私の名字を調べてみると、全国でも500人に満たないことが判った。

 

沖縄では親戚付き合いの話をよく耳にするが、私には県外に親戚が10人程いるだけで、
名前とおおよその年齢は知っているが、付き合いはほとんどないのが実情だ。

2016年11月。驚いたことに、数える程しかいない親戚関係であるにもかかわらず、
親戚に連絡が取れない と田舎に住む祖母が困っていることが判明した。

 

実は、私もその「連絡が取れない親戚」に会ったことは生まれてこのかた、無かった。
どうしたものか、と皆で頭を抱えていたのだが、ふと、私はとあるSNSの存在を思い出した。同じ名字で検索をしてみると上位に挙がり、そして祖父と祖母の名前に由来を持つ、「従兄」らしい●●●方である。それまでさしたる用も無かったので連絡してなかった人物だ。

 

私は彼に夜な夜なメッセージを送った。初めまして、沖縄の従妹です 。すぐに返事があったので用件を伝えた。そして、なんとはなしに余談としてあれこれと話をしていると、趣味などの共通点が見えてきて、やりとりが弾んだことを覚えている。互いの生い立ちや、これまでの人生について話をした際に「従兄」なんだなと思う共通点もあり、「名前しか知らない人」から「とても興味深い存在」に変わったのだ。従兄とのファーストコンタクトはこのような感じだったが「従兄」の存在が一気に現実味を帯びたエピソードである。

 
 
        
 
程なくして、2017年2月。私は法事で帰省する機会を得たのだが、その時、祖母が私にぽつぽつと語ってくれたことがあった。それが私にはとても興味深い話となった。
 
これは家紋 。私が幼い頃から座敷の欄間らんまに飾ってあったが、あれはうちの家紋だったのか。遠方にじいちゃんの弟がいる 。大叔父の存在は初耳だ。これはあなたの七五三、あれは成人式 。家中のあちらこちらに、離れて暮らす私の写真が大きく引き伸ばされて飾られていた。

 

祖父母のところへは小学6年生まで毎夏遊びに行っていたのだが、学生の頃は部活やアルバイトで忙しく、卒業して社会人になってからは長期休みが無かったため、祖母の元に帰る機会が無かった。そのためか、ご近所の方に 座敷に飾ってあるあの写真の子、いつも見ていたのよ。今はこんなに大きくなったのね と声を掛けられることも多かった。
私は確信した。「ここには私のルーツがある」。

 

        
 
私が親になった時 お母さんはどんな子だったの? と尋ねられて特に困ることはないと考えている。しかし、家系のことならば困ってしまうだろう、と気に掛けていた。それが、少しずつではあるが「名前しか知らない、従兄」と互いに興味を持ち始めることがきっかけで、道が切り開けてきたような感覚になった。また、祖母からじっくりと家系の話を聞くことで、後世に語り継ぐ大切さを学んだ気がするのだ。
 

テレビやインターネットなどでの情報発信が多様化してきた昨今だが、私たちは、たとえどんな些細なことでも語り継ぐ必要があるのだと思う。私のように、身近なことからでいいのだ。「自分」の「ルーツ」とは何なのか。私にとっては、おそらくまだまだ続く疑問であるかもしれないが、自らの「アイデンティティー」を知る意味でも、これからもずっと探し求めていきたい。

私の「ルーツを辿る旅」はまだ始まったばかりだ。

ペンネーム・あっちゃん

 

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